Sansan
Column

サンサン・コラム

農場や洋ランの品種の最新情報など、
いろいろなトピックスをお伝えします。

02

空中で育つバンダ

洋ランというと、「高価な植物」「花がなかなか咲かない」「育てるのが難しい」…そんなイメージを持っている方も多いと思います。
カトレヤやパフィオペディルム、ファレノプシス(コチョウラン)、デンドロビウムなどほとんどの洋ランの故郷は熱帯や亜熱帯地方で、基本的に温度と湿度が高いところに生育している植物です。環境が異なるため、温帯に位置する日本で洋ランを育てるには、温度や湿度などの管理にちょっとした工夫が必要なんです。

「何に植えたらよいのですか?」。土じゃダメというのはなんとなく知っている。でも、いろいろなランの鉢を見ると、水苔やくん炭のチップだったり、土が混じったものもありよくわからない。植え込み材で悩まれる洋ラン初心者の方は、たくさんおられると思います。
水苔でもくん炭でも、必要なときに水分を吸収し、あとはさっと乾きやすい素材で適度に水分が保持できて、生長期に肥料分があれば、洋ランは育ち花を咲かせてくれます。しかし、その水分の加減がとても難しい。水をやりすぎたら根は腐り、乾かしすぎたら枯れてしまいます。

そこで、植え込み材に悩んでしまった方に朗報!
植え込み材なしでも育つ洋ラン、バンダがあります。
バンダはカトレヤなどと同じ着生ランで、土に根を張ることなく樹木などに気根を伸ばしてつかまりながら生長します。着生ランの中でもバンダはとくに根が発達していて、空中に吊るした状態でも栽培ができます。

弊社の農場ではバンダは1株ずつラックに吊り下げて管理しています。水も肥料もこのまま上からかけるだけ。何百という数のバンダの株が、その環境ですくすくと大きくなっています。
バンダはヘゴ板にくっつけて売られていることが多いのですが、本体と根を支えることができれば、このような小さなポットとフックだけで十分育ちます。ストア(リンク貼る)で購入された株も、段ボール箱の中に吊るした状態でお手元にお届けします。

ご家庭で水をやるときは、風呂場やベランダなど濡れてもよい場所にバンダを運んで、葉と根、全体に水をたっぷりとかけてください。そして数日は霧吹きを全体にする程度にして、またたっぷりと水をあげましょう。水やりにメリハリをつけて管理しましょう。バンダはきっときれいな花を咲かせてくれますよ。

農場で吊り下げられた
バンダの苗

根がよく育つことが
大切です

BACK NUMBER